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「やさしい日本語」で外国人患者さまや医療通訳の皆さま、病院の言葉が難しいと感じている方々と繋がっていきたいと考えている元看護師です。これから勉強するので、ぜひ皆様ご指導をお願いします。

by みっこ

「やさしい日本語」を活かす確信へ(1)大学院復学と研究


前回まで綴ったことから、以下のような仮説を立てました。


1. リーマンショック前ニーズが高かった日系南米人へのサポートは一度確立しかかったが、
 ニーズ自体が低下した。
 私を含むサポートしていた人々の中には目的を見失いかけた人々もいる。
2. 技能実習生という政策でマイナー言語の外国人が増加したが、
 サポート体制は全く確立していない。
 1でサポートしていた人々が意識を持ちながらも、
 対象言語が多様すぎて対応できないジレンマを抱えている。
3. 地方には多くの技能実習生が地域経済を支えている実態があるが、
 そのような地域では経済的にも財政難で
 多言語医療通訳をボランティアでない方法で増やすことは期待しにくい。
 しかし、高度な医療知識を必要とする医療通訳に適切な対価を支払わないシステムは
 めざすべき構造ではない。
4. 医療通訳は主にに医師と患者を繋ぐ現場に派遣されているが、
 看護の現場にもニーズは多い。
 一方、看護の現場に医療通訳が張り付くというのも、無理があるのは容易に想像がつく。
5. 国際看護というと海外協力をイメージしやすいため、
 卒後教育で現場の看護師が学ぶ機会が少ない。
 現場は人手不足の中で、日進月歩の医療知識獲得や日々のケアに従事するので
 精一杯であり、 新たに言語学習をする余裕はほとんどない。
6. 災害時、「やさしい日本語」が多くの外国人に役だったことを踏まえ、
 看護の現場でも「やさしい日本語」を学び、現場でいかせるようにしたい。
7. この方法であれば、日本語をかみ砕き、
 一定の文法にあてはめる工夫のレベルであるため、 取り掛かりやすく、
 看護現場のサポート力強化として普及させることができる可能性が高い。
8.「やさしい日本語」の学習は、外国人の為だけでなく、高齢者や小児、
 あるいはかつての私のように 病院の言葉を噛み砕いて説明した方がよい
 日本人の為にも役立ち、学習努力対効果が大きい。
9.もし、現場が一丸となって「やさしい日本語」を習得できれば、
 医療通訳養成課程においても際限のない「高度医療知識」まで必要としなくなり、
 養成スピードが速くなり、医療通訳制度そのものの普及にも寄与できる可能性がある。

と、このような仮説を立てた上で、大学院に復学し、修士課程修了をめざして
いっきに研究をすることにしました。
このチャンスを逃すと、休学期間が長すぎて修了できず、
満期中途退学になってしまう瀬戸際のことでした。

とにかく、症例があるわけでもなく、自分の経験から導いた仮説ですので、
これをひたすら文献研究で裏付けていくという、地道なものでした。

そして、提出期限の数分前に震える手で提出にこぎつけました。

表題は

多文化共生社会におけるヘルスリテラシーサポートの在り方
―看護場面に「やさしい日本語」を導入する展望と課題―

というものです。

2か月前に卒業したばかりなので、まだ検索しても出てきません。
でも、自分の仮説は、十分これまでの世界や各ヘルスケア専門分野で
研究されてきた結果で裏付けることができました。

確信に変わったのです。
後は、「じゃぁ、『やさしい日本語』ってどうゆうものなの?」
ということを私自身がしっかりと勉強して、それをお伝えし、
同志をつのって、現場で応用し効果的であることを証明していく
必要があります。

それが、このブログの目的です。

今回は、ちょっと硬い話でした。
でも、これこそが私の目標なので、聞いていただきました。

次回は、大学院修了後亡父に報告した時、
まさかの返事が返ってきた(スピリチュアル)な話を綴ります。

では、また次回。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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by yasashiinurse | 2017-05-24 20:40 | 「やさしい日本語」を活かす確信へ